良質な水は田畑を潤し、味噌や醤油、日本酒などの醸造文化を育みました。
舟運で栄えた八百津は、木曽川上流で伐採した木材を筏に組む要所であったのと同時に、様々な商品も交易されていた地でもあり、東西文化の交流が盛んに行われ、酒を酌み交わすことで交流を深めていきました。
水が豊かで様々な植物が生育する八百津町。
農業は小規模が多いながらも無農薬や有機栽培、小さな工夫と努力を重ねている生産者の顔が見えるなど個性があります。
また、恵まれた自然環境を活かした良質の素材を活用し、栗きんとんやお茶、佃煮、漬物、八百津せんべいなどの農産加工品としての商品も多く見られます。
普段、意識することのない、自然環境と食、文化との関りを、八百津町の特産品・食文化を通じて知っていただければ、と考えています。
食文化の継承は、食を守るだけではなく、それを育んできた地域そのものを守っていく可能性があるのです。
八百津町は山と川に囲まれ、豊かな自然と水の恩恵で里山らしい原風景が広がっていました。しかし、過疎化・高齢化などによる担い手不足により原風景を形作っていた田畑は、耕作放棄地となってしまうことが増えました。 一昔前は、子ども […]