2025年12月11日(木)、シンポジウム「森のある暮らし」を無事開催いたしました。
平日にも関わらず、本当に多くの皆さまにご参加いただき、心より感謝申し上げます。会場には終始あたたかな空気が流れ、森や地域の未来について一緒に考える、非常に有意義な時間となりました。
エクスカーション

午前中は自由参加のエクスカーションとして、WEBAR「舟運で栄えた町を辿るまちあるき」を開催。
まちあるきの拠点として、
①八百津まつり黒瀬組だんじり庫
②黒瀬湊
③花盛酒造
④内堀醸造(創業地)
⑤蔵元やまだ
⑥RAT DESIGN SHOP(集合場所・特産品の試食・展示)
の6か所を設定しました。
参加者の皆さまにはWEBARのまちあるきページにログインしていただき、さらに、歴史の話が尽きないサポーターの方々と一緒に町を歩きを体験していただきました。
舟運で栄えた八百津町、湊町の発展とともに育まれてきた醸造業、そして栄えた町を背景に受け継がれてきた八百津だんじり祭り。
町の約80%を占める森林と木曽川に守られながら営まれてきた「八百津の森のある暮らし」を、参加者の皆さまに体感していただきたいという思いで本プログラムを準備しました。
八百津の魅力を、少しでも感じていただけていれば幸いです。
八百津だんじり祭り 黒瀬だんじり庫

エクスカーションの中でも、特に印象深い見学先となったのが「八百津だんじり祭」のだんじり庫です。
八百津祭りには3台のだんじりがありますが、今回は黒瀬組のだんじり庫を見学し、だんじりについての説明を聞いていただきました。
だんじりを組み上げる際に使われるのが「藤蔓」です。
冬の間に山へ入り、祭りで使用する蔓を採取して準備します。藤蔓は、木曽川で運ぶ木材を筏に組む際にも使われていたそうで、山の資源を暮らしの中で活かしてきた名残でもあります。
一方で藤蔓は、他の木に巻きつき、締め上げて枯らしてしまうこともあります。
人が山に入り蔓を採る行為は、結果として山の木を守ることにつながっていました。そこには、山と人の暮らしがバランスよく共存していた、かつての姿を垣間見ることができます。
また、こうした話を通じて、文化や歴史の移り変わりとともに自然環境も変化してきたことを改めて実感しました。
環境を守りながら暮らしを続けていくとはどういうことなのか。
現代に生きる私たちにとっても、考えるきっかけとなる時間でした。
基調講演

基調講演では、東海農政局(鹿屋市副市長)福井逸人氏をお迎えし、
「一次産業を活かした地域の魅力づくりとその発信について ~鹿児島の事例を参考に~」と題してご講演いただきました。
「私の話はアイスブレイクとして使ってください」と事前にお話しされていた通り、講演が始まると会場は笑いに包まれ、気づけば参加者全員が福井氏のペースに引き込まれていました。
自ら楽しみながら周囲を巻き込み、地域に“トルネード”を起こしていく鹿屋市のまちおこしの事例は、難しくなりがちなテーマでありながら、あっという間の60分。
まさに「学び」と「笑い」が両立した時間でした。
話題提供
その後は、「80%山のまちを元気にする協議会」による話題提供。
福井氏の熱量あふれる講演の直後という、ある意味で非常に緊張感のある流れではありましたが、「森」「水」「人」「物」「心」それぞれが影響し合い、循環していくことの大切さについて、改めて共有させていただきました。
パネルディスカッション

後半は、森のなりわい研究所の伊藤栄一先生をファシリテーターに迎え、パネルディスカッションを行いました。
内堀醸造株式会社、蔵元やまだ、味噌平醸造株式会社、八百津町森林組合、Kiidakeの各代表に加え、岐阜大学の伊藤浩二先生にもご登壇いただき、それぞれの事業や立場から見た八百津、地域や森への想い、大切にしている価値観について語っていただきました。
山の恵みを活かすヒト、水の恵みを活かすヒト、そして山の恵みと水の恵みをつなぐヒト。
多様な立場の声が交わり、山と水、暮らしと文化が循環しながら深くつながっていることを、改めて共有する場となりました。
現代の生活では、その恵みを実感しにくくなっていますが、今回のプログラムを通じて、つながりを意識し、知ることの大切さを確認することができました。
今後も、山と水、そして人との関係を見つめ直し、その循環を感じられる取り組みを続けていきたいと考えています。
今回のシンポジウムが、今後の活動に向けて連携を深めていくための大切な「きっかけ」となり、ここで生まれた小さな“つむじかぜ”が、地域全体を巻き込む大きな力へと育っていくことを願っています。
ご登壇・ご参加いただいた皆さまに、心より感謝申し上げます。












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